心が風邪を引いて、しかも拗らせてしまったらしい。

困ったなと思う。
ご飯から味がしなくなったのはいつからか。
会社に行く地下鉄の中で吐き気と汗が止まらなくなったのは。
平日は全く眠れないのに、土日はほぼベッドの上で時間を溶かす。
それでも、どうにかデスクに着けばなんなり出来る。
人とも話せるし電話だって取れるし書類だって作れるし。冗談にも笑えるし。気付いたら御守り代わりの薬が手放せなくなって、アロマやらヨガやらでリラックスさせようとしても上手くいかなくて、あー今これ飛行機の中で打ってるんだけど横の女がいちいちこちらを向いてくる。気がする。こっち向くな。あと靴を履け。

1人じゃ太刀打ち出来なくなって専門家のところへ駆け込む、薬をくれと言ったら診断書を渡された。あなたみたいな人が突然死んじゃうんですって、いやもう少しオブラートに包めよ。驚いた。
診断書を私のところで留め置くことはもちろん出来た、でもしなかったのは、うん、そういう事なんだろうと思う。

自主退社の文字が頭に浮かんで、そっか4ヶ月か〜と思ってたけど 有難いことに少しの間お休みを貰う運びとなった。
同期が頑張っている時に、私は休む。
情けなさでつらくなる。
診断書を提出したのは私なのに。

あなたは真面目過ぎるから疲れてしまったのよ、仕事なんて手抜きでいいの、慣れだから大丈夫、でも私はその慣れの時期に後退するんですよ。ごちゃごちゃ言っても仕方がないし、私がすべきことは言い訳でも反省でも後悔でもないことは理解しています。

「金曜に退職して、月曜に入社するイメージを持つの。そしたら土日フリーでしょ?そんな感じで良いんだよ」

はやく回復して、一生このまま元気になることなく哀しいまま過ごして行くんじゃないかという不安をサッパリさせて、引越しをして。 
街の色が変わるまでに、私はあの場所に戻りたい。
多分今晩は泣く。明日も泣く。明後日は知らない。泣けるだけマシなんだろう。たぶん。